ピリッとした辛味が食欲をそそる
ぼたんこしょうは、ナス科トウガラシ属の見た目がピーマンによく似たトウガラシです。一般的にトウガラシは比較的温暖な気候を好みますが、長野県の伝統野菜である「ぼたんこしょう(ぼたごしょう)」は冷涼な気候を好み、標高の高い地域で栽培されています。
ピーマンのようなベル型もしくはそれに近い形で、
果肉もピーマン同様に肉厚です。形状が牡丹の花のように見えることから「ぼたんこしょう」と呼ばれています。
種のついている果実の芯の部分に辛み成分が集中していますが、果実の甘みも強いため、食べる位置によって味わいが変わるのが特徴です。
じわじわとゆっくり感じられるような辛さで、くせになる方も多いと言われています。
長野県内では、キュウリやナスなどお好みの夏野菜とミョウガ、味噌漬け大根とぼたんこしょうを刻んで和えた「やたら」という夏野菜のふりかけのような郷土料理が親しまれています。また、味噌漬けや醤油漬け、佃煮などにも適しています。
辛みのある野菜のため、調理する際は手袋を着用しましょう。保存する際は、1つずつキッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存し、お早めにお召し上がりください。