ジューシーでとろけるような舌触り
ドワイエンヌ・デュ・コミス(通称コミス)は、1849(嘉永2)年にフランスで生まれた西洋なしです。日本には明治時代の初期に導入され、昭和天皇の料理番だった秋山徳蔵(あきやま・とくぞう)氏が“果物の王である”と自書で評しています。
完熟したコミスは、果汁がしたたるほどジューシーです。緻密でとろけるような舌触りの果肉は口の中で溶け、強い甘みに加えほのかな酸味も堪能できます。
大きさは250〜350gほどで、収穫時の果皮は黄緑色。追熟すると(収穫後、一定期間置くことで、甘さを増したり果肉を柔らかくすること)黄色へと変化します。1本の木から収穫できる量が少ないこともあり、
希少な洋なしです。
食べ方は、果皮の色が黄色く変化し香りが強くなるまで常温で追熟します。軸まわりを指で押してみて柔らかくなっていたら食べ頃です(完熟)。冷蔵庫で2〜3時間ほど冷やすといっそうおいしく頂けます。
完熟したコミスは、2〜3日中に食べるようにしてください。保存する場合は、新聞紙で包んでからビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するといいでしょう。